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相続登記・名義変更のよくあるご質問

法定相続情報一覧図とは何ですか?相続登記で使用することはできますか。

法定相続情報一覧図とは、法務局の登記官が、被相続人の相続人が誰であるかについて、申出人が作成した一覧図を審査の上、証明するものです。相続登記の際は、法定相続情報一覧図を提出すれば、相続関係を証する戸籍謄本の提出は不要となります。
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相続登記・名義変更の司法書士相談サイト 代表司法書士
尾﨑政友

1.法定相続情報一覧図とは

法定相続情報一覧図とは、法務局の登記官が、被相続人の相続人が誰であるかについて、申出人が作成した一覧図を審査の上、証明するものです。

一覧図で証明される内容は、被相続人(最後の本籍地や氏名・死亡日など)とその相続人が誰であるか(相続人の氏名、生年月日、申出時点の住所の証明も可能)です。

法定相続情報一覧図を取得することで、法務局での相続登記や銀行での預貯金の解約手続き、証券会社の名義変更手続き、税務署の相続税申告などの各相続手続きにおいて、相続関係を証明する戸籍謄本を各窓口に提出する代わりに、法定相続情報一覧図を提出することができます。

法定相続情報一覧図は何通でも無料で取得できるため、提出先ごとに戸籍を揃えたりする必要がなく、提出先での書類審査のスピードも早くなるメリットがあります。 

2.法定相続情報一覧図の取得方法

法定相続情報一覧図を取得するには、以下の順序で手続きを行う必要があります。なお、取得費用は何通でも無料です。

①必要書類の収集

  • 被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
  • 被相続人の住民票の除票(除票が廃棄等で取れない場合は、戸籍の附票)
  • 相続人全員の戸籍謄本又は抄本
  • 申出人の住所、氏名を確認できる住民票や免許証の写しなど
  • 各相続人の住民票(相続人の住所の証明を求める場合)
  • 委任状(他人に取得手続きを依頼した場合)

②法定相続情報一覧図の作成

法定相続情報一覧図は、法務局が作成してくれるわけではないので、申出人が自ら作成する必要があります。その内容が正しければ、登記官が認証を与えます。

③申出書とともに、一覧図、戸籍等の必要書類を法務局に提出

一覧図の作成が終われば、申出書や必要書類を揃えて、管轄の法務局に提出します。提出後、通常は2週間程度で一覧図が作成されます。

なお、法務局には管轄があるため、提出先は以下の中から選択して提出します。

  • 被相続人の死亡当時の本籍地を管轄する法務局
  • 被相続人の最後の住所地を管轄する法務局
  • 申出人の住所地を管轄する法務局
  • 被相続人名義の不動産(相続登記が必要な不動産)を管轄する法務局

3.相続登記における法定相続情報一覧図の使用方法

法定相続情報一覧図を相続登記で使用する場合は、通常の相続登記で必要な戸籍謄本の提出の代わりに、法定相続情報一覧図を提出することができます。

なお、遺産分割協議書や相続人の印鑑証明書など、相続登記の内容に応じて必要とされる書類については省略することはできません。あくまで相続関係を証する戸籍謄本の提出の代わりとなるだけですので、その点は注意する必要があります。

 

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